日本旅行中も普段の電話番号でSMSを受け取りながら、インターネット通信には日本eSIMを使いたい方も多いでしょう。
デュアルSIM対応のスマートフォンであれば、普段利用しているSIMを主回線として残しながら、旅行用eSIMをデータ通信専用の回線として同時に利用できます。
ただし、設定を間違えると、普段のSIMで海外ローミング通信が行われ、高額な料金が発生する可能性があります。
特に注意したいのが、モバイルデータ通信に使用する回線、データローミング、モバイルデータの自動切り替えです。
この記事では、日本旅行で主回線と日本eSIMを同時に使う方法を、iPhone・Android別に解説します。 電話、SMS認証、LINE、WhatsAppの利用方法や、高額請求を防ぐための注意点も紹介します。

デュアルSIMとは?
デュアルSIMとは、1台のスマートフォンで2つのSIM回線を利用する機能です。
対応端末では、物理SIMとeSIM、または複数のeSIMを組み合わせて利用できます。
日本旅行では、次のような使い分けが便利です。
| 利用目的 | 使用する回線 |
|---|---|
| 普段の電話番号を維持する | 主回線 |
| SMS認証コードを受け取る | 主回線 |
| 日本でインターネットを使う | 日本eSIM |
| Googleマップ・乗換案内 | 日本eSIM |
| LINE・WhatsApp | 日本eSIMのデータ通信 |
| 日本国内の通常電話 | 電話番号付きeSIMまたは通話アプリ |
データ通信には日本eSIMを使用し、主回線は電話番号やSMSの受信用として残す方法が一般的です。
主回線と日本eSIMは同時に使える?
スマートフォンがデュアルSIMに対応していれば、主回線と日本eSIMを同時に有効化できます。
たとえば、主回線で銀行やSNSの認証SMSを受け取りながら、日本eSIMでGoogleマップやウェブ検索を利用できます。
ただし、端末によって同時に有効化できるSIMの組み合わせが異なります。
- 物理SIM1枚とeSIM1枚
- eSIM2枚
- 物理SIM2枚
- 複数のeSIMを保存し、そのうち2回線を有効化
使用するスマートフォンの対応状況は、eSIM対応端末一覧をご確認ください。
日本旅行でおすすめのデュアルSIM設定
高額な海外ローミングを防ぎながら主回線を維持するには、次の設定がおすすめです。
| 設定項目 | 主回線 | 日本eSIM |
|---|---|---|
| 回線の状態 | SMS受信が必要ならON | ON |
| モバイルデータ通信 | 使用しない | 使用する |
| データローミング | OFF | 商品案内に従って設定 |
| データ回線の自動切り替え | OFF | |
| 通常の電話 | 料金を確認して利用 | データ専用eSIMでは利用不可 |
| SMS | 契約条件を確認して利用 | データ専用eSIMでは利用不可 |
最も重要なのは、モバイルデータ通信に日本eSIMを選び、主回線のデータローミングをOFFにすることです。
日本eSIMの通信が不安定になった際に主回線へ切り替わらないよう、データ回線の自動切り替えもOFFにしてください。

主回線をONにしておくメリット
普段の電話番号を維持できる
主回線をONにしておけば、普段利用している電話番号をスマートフォン上に維持できます。
ただし、日本滞在中の電話発着信には海外ローミング通話料金が発生する場合があります。
SMS認証コードを受け取れる
銀行、クレジットカード、SNS、メールサービスなどでは、本人確認のためにSMS認証が必要になることがあります。
データ専用の日本eSIMには電話番号が付いていないため、主回線を残しておくと認証SMSを受信しやすくなります。
LINEやWhatsAppのアカウントを維持できる
LINEやWhatsAppは、アカウント登録後であれば、日本eSIMのデータ通信を利用してメッセージや通話を使えます。
eSIMへ切り替えても、通常はアプリの登録電話番号が自動的に変更されるわけではありません。
帰国後の設定を戻しやすい
主回線を削除せずに残しておけば、帰国後にモバイルデータ通信を主回線へ戻すだけで利用を再開できます。
主回線をONにしておくデメリット
海外ローミング料金が発生する可能性がある
主回線のデータローミングがONになっていると、日本のネットワークへ接続してデータ通信が発生する可能性があります。
アプリのバックグラウンド通信だけでも料金がかかる場合があるため、主回線のデータローミングはOFFにしてください。
電話の着信でも料金がかかる場合がある
海外ローミングでは、電話をかけた場合だけでなく、着信に応答した場合にも料金が発生することがあります。
SMS送信に料金がかかる場合がある
SMSの受信は無料でも、送信には海外料金が発生する場合があります。
料金は通信会社によって異なるため、出発前に確認しましょう。
設定を間違えやすい
2つの回線を同時に有効化すると、どちらがデータ通信に使われているか分かりにくくなることがあります。
回線名を「主回線」「日本eSIM」など、分かりやすい名称に変更すると設定ミスを防ぎやすくなります。
iPhoneで主回線とeSIMを同時に使う設定
1. 日本eSIMを追加する
- 安定したWi-Fiへ接続する
- 「設定」を開く
- 「モバイル通信」を選択する
- 「eSIMを追加」を選択する
- 購入後に届いたQRコードを読み込む
- 画面の案内に従ってeSIMを追加する
QRコードを表示している端末と、eSIMを設定するiPhoneは別に準備すると読み込みやすくなります。
2. 回線名を変更する
eSIM追加時に、回線の名称を設定できます。
次のような名前にすると、旅行中の設定が分かりやすくなります。
- 主回線
- 日本eSIM
- 旅行用データ
- Japan Data
3. モバイルデータ通信に日本eSIMを選択する
- 「設定」を開く
- 「モバイル通信」を選択する
- 「モバイルデータ通信」を選択する
- 日本eSIMを選択する
Googleマップ、SNS、ウェブ検索などのインターネット通信は、ここで選択した回線を使用します。
4. モバイルデータ通信の切り替えをOFFにする
- 「設定」を開く
- 「モバイル通信」を選択する
- 「モバイルデータ通信」を選択する
- 「モバイルデータ通信の切替を許可」をOFFにする
この設定がONの場合、日本eSIMの接続状態が悪くなったときに、主回線のデータ通信へ切り替わる可能性があります。
5. 主回線のデータローミングをOFFにする
- 「設定」を開く
- 「モバイル通信」を選択する
- 主回線を選択する
- 「データローミング」をOFFにする
6. 日本eSIMのデータローミングを設定する
- 「設定」を開く
- 「モバイル通信」を選択する
- 日本eSIMを選択する
- 商品説明に従ってデータローミングを設定する
旅行用eSIMには、日本の提携ネットワークへローミング接続する商品があります。
商品説明でONにするよう案内されている場合は、日本eSIM側のみデータローミングをONにしてください。
7. デフォルトの音声回線を確認する
iPhoneでは、通常の電話発信に使用する回線を選択できます。
主回線から電話をかけると海外通話料金が発生する可能性があるため、発信前に使用する回線と料金を確認してください。
Androidで主回線とeSIMを同時に使う設定
Androidは、Google Pixel、Samsung Galaxy、Xiaomiなど、メーカーによって設定画面の名称が異なります。
1. 日本eSIMを追加する
- 安定したWi-Fiへ接続する
- 「設定」を開く
- 「ネットワークとインターネット」または「接続」を選択する
- 「SIM」または「SIMマネージャー」を選択する
- 「eSIMを追加」または「モバイルプランを追加」を選択する
- QRコードを読み込む
- 画面の案内に従って追加する
2. 日本eSIMをモバイルデータ回線に設定する
- 「SIM」または「SIMマネージャー」を開く
- 「モバイルデータ」を選択する
- 日本eSIMを選択する
3. 主回線のデータローミングをOFFにする
- 主回線を選択する
- 「ローミング」または「データローミング」をOFFにする
4. 日本eSIMのローミング設定を確認する
- 日本eSIMを選択する
- 商品案内に従ってデータローミングを設定する
5. データの自動切り替えをOFFにする
端末によっては、次のような名称で表示されます。
- データの自動切り替え
- モバイルデータの自動切り替え
- バックアップデータ通信
- データ接続の切り替え
日本eSIMから主回線へ自動的に切り替わらないよう、該当する機能をOFFにしてください。

主回線でSMSだけ受信する設定
SMS認証を受け取るために主回線を残したい場合は、主回線をONにしたまま、データ通信だけを日本eSIMへ設定します。
基本設定は次のとおりです。
- 主回線:ON
- 主回線のデータローミング:OFF
- 日本eSIM:ON
- モバイルデータ通信:日本eSIM
- 日本eSIMのデータローミング:商品案内に従う
- モバイルデータの自動切り替え:OFF
SMSの受信料金は通信会社によって異なります。
受信は無料でも、返信や新規送信には海外SMS料金がかかる場合があるため注意してください。
主回線で電話を受けることはできる?
主回線が日本の提携ネットワークへ接続できていれば、電話を受けられる場合があります。
ただし、海外ローミング中は着信側にも料金が発生することがあります。
また、次のような通信にも料金がかかる可能性があります。
- 着信への応答
- 通常電話の発信
- 留守番電話への転送
- 留守番電話メッセージの確認
- SMSの送信
電話番号を維持するだけで、通常通話を利用しない場合は、着信に応答せずLINEやWhatsAppで折り返す方法があります。
日本eSIMでLINEやWhatsAppは使える?
日本eSIMでインターネットへ接続できれば、LINEやWhatsAppのメッセージ、音声通話、ビデオ通話を利用できます。
データ通信に使用するSIMを変更しても、通常はLINEやWhatsAppの登録電話番号が自動的に変更されることはありません。
ただし、アプリの再インストール、機種変更、ログアウトなどを行うと、SMSによる再認証が必要になる場合があります。
旅行前にログイン状態、パスワード、SMSを受け取れる主回線を確認しておきましょう。
データ専用eSIMで電話はできる?
データ専用eSIMには通常の電話番号が付いていないため、電話アプリから日本国内の電話番号へ発信することはできません。
一方、インターネットを使う次のサービスは利用できます。
- LINE通話
- WhatsApp通話
- Messenger通話
- Google Meet
- Zoom
- Microsoft Teams
ホテル、レストラン、病院、店舗などへ通常電話をかける必要がある方は、電話番号付きeSIMも検討してください。
デュアルSIM利用時の高額請求を防ぐ方法
主回線のデータローミングをOFFにする
主回線をSMS受信用として残す場合でも、データローミングはOFFにしてください。
モバイルデータ通信に日本eSIMを選ぶ
主回線ではなく、日本eSIMが選択されていることを確認します。
自動回線切り替えをOFFにする
日本eSIMの電波が弱いときに、主回線へ自動的に切り替わらないよう設定します。
海外通話とSMSの料金を確認する
データ通信を日本eSIMへ設定しても、主回線による電話やSMSには別の海外料金がかかる可能性があります。
主回線の海外ローミングプランを確認する
通信会社によっては、スマートフォンが海外ネットワークへ接続しただけで、海外定額プランが開始される場合があります。
適用条件や料金発生のタイミングを出発前に確認しましょう。
請求が心配なら主回線をOFFにする
SMS認証や電話番号の維持が必要ない場合は、旅行中だけ主回線をOFFにすると、誤ったローミング利用を防ぎやすくなります。
主回線をOFFにしたほうがよいケース
- SMS認証を利用しない方
- 普段の電話番号への着信が不要な方
- 海外ローミング料金が心配な方
- 主回線の海外利用条件が分からない方
- 旅行中の連絡をLINEやWhatsAppだけで行う方
主回線をOFFにしても、SIMや契約自体が削除されるわけではありません。
帰国後に回線をONに戻し、モバイルデータ通信を主回線へ設定できます。
主回線をONにしておいたほうがよいケース
- 銀行やクレジットカードのSMS認証が必要な方
- 普段の電話番号で緊急連絡を受ける方
- 仕事の電話番号を維持したい方
- 各種サービスの本人確認SMSを受け取る可能性がある方
- 帰国便の変更などで認証が必要になる方
主回線をONにする場合は、データローミングと海外通話料金を必ず確認してください。

日本到着後の設定手順
日本へ到着したら、次の順番で設定すると回線を間違えにくくなります。
- 機内モードを解除する
- 日本eSIMの回線をONにする
- 主回線をSMS受信用として残す場合はONにする
- モバイルデータ通信に日本eSIMを選択する
- 主回線のデータローミングをOFFにする
- 日本eSIMのデータローミングを商品案内どおりに設定する
- モバイルデータの自動切り替えをOFFにする
- Wi-FiをOFFにする
- Googleマップやウェブサイトを開いて接続を確認する
接続後は、画面上に表示される回線名や通信事業者も確認してください。
出発前に確認すること
- スマートフォンがeSIMに対応しているか
- 端末がSIMロックされていないか
- 2回線を同時に有効化できるか
- 主回線の海外ローミング料金
- 電話の発着信料金
- SMSの送受信料金
- 日本eSIMの利用開始条件
- 日本eSIMのデータローミング設定
- eSIMのQRコードを保存しているか
eSIMの追加方法は、eSIM設定ガイドで詳しく解説しています。
デュアルSIM設定後に通信できない場合
日本eSIMをデータ回線に設定しても通信できない場合は、次の項目を確認してください。
- 日本eSIMの回線がONになっているか
- モバイルデータ通信に日本eSIMが選択されているか
- 日本eSIMのデータローミングが正しく設定されているか
- APNが正しく設定されているか
- 利用開始日になっているか
- データ容量が残っているか
- ネットワーク選択が自動になっているか
- 古い旅行用eSIMがデータ回線に選択されていないか
設定を確認したあとは、機内モードを一度ONにしてからOFFにするか、スマートフォンを再起動してください。
通信できない場合でも、自己判断ですぐにeSIMを削除しないでください。
QRコードを再利用できず、同じeSIMを再インストールできなくなる可能性があります。
詳しい確認方法は、日本eSIMが繋がらない時の対処法をご覧ください。
主回線で通信していないか確認する方法
日本eSIMの設定後は、主回線でデータ通信が行われていないか確認しましょう。
モバイルデータ通信の選択を確認する
設定画面を開き、モバイルデータ通信に日本eSIMが選ばれていることを確認します。
Wi-FiをOFFにして接続を確認する
Wi-FiをOFFにした状態でGoogleマップやウェブサイトを開きます。
日本eSIMをOFFにすると通信できなくなり、ONにすると通信できる状態であれば、日本eSIMが使用されていると判断しやすくなります。
データ使用量を確認する
端末によっては、SIMごとのデータ使用量を確認できます。
主回線のデータ使用量が増えている場合は、設定を再確認してください。
旅行終了後に設定を戻す方法
帰国後は、次の手順で主回線へ戻します。
- モバイルデータ通信に主回線を選択する
- 主回線のデータローミングを通常の設定へ戻す
- 日本eSIMの回線をOFFにする
- 主回線でインターネットへ接続できるか確認する
- 日本eSIMの利用終了を確認する
- 不要になった日本eSIMを削除する
日本eSIMの有効期限が残っている場合や、サポートへ問い合わせる可能性がある場合は、すぐに削除せずOFFにしておくと安心です。
デュアルSIMに関するよくある質問
主回線と日本eSIMは本当に同時に使えますか?
デュアルSIM対応端末であれば、2つの回線を同時に有効化できます。
ただし、対応するSIMの組み合わせは端末によって異なります。
主回線をONにするとデータ料金がかかりますか?
主回線をONにしただけで必ずデータ料金が発生するとは限りません。
ただし、海外ネットワークへの接続条件や通信会社のプランによって料金が発生する可能性があります。 主回線のデータローミングはOFFにしてください。
主回線を残したままSMSを受信できますか?
主回線が日本の提携ネットワークへ接続できれば、SMSを受信できる場合があります。
受信料金や接続条件は通信会社へ確認してください。
日本eSIMで普段の電話番号を使えますか?
データ専用eSIMでは、普段の電話番号は移行されません。
普段の電話番号は主回線に残り、日本eSIMはデータ通信に使用します。
日本eSIMを使うとLINEの電話番号は変わりますか?
通常は変わりません。
ただし、アプリの再登録や再認証を行う際は、SMSを受信できる電話番号が必要になる場合があります。
主回線のローミングをOFFにしてもSMSは受信できますか?
データローミングをOFFにしても、音声回線やSMSが利用できる場合があります。
ただし、通信会社と契約内容によって異なります。
日本eSIM側のデータローミングはONで大丈夫ですか?
商品説明でONにするよう案内されている場合は、日本eSIM側のみONにします。
主回線側のデータローミングはOFFにしてください。
モバイルデータの自動切り替えとは何ですか?
選択しているデータ回線の接続が弱いときに、もう一方のSIMへ自動的に切り替える機能です。
主回線による意図しない海外ローミングを防ぐため、日本旅行中はOFFがおすすめです。
デュアルSIM利用中にテザリングはできますか?
日本eSIMと端末がテザリングに対応していれば利用できます。
テザリングではデータ消費量が増えやすいため、容量と利用条件を確認してください。
主回線を完全にOFFにしても大丈夫ですか?
SMS認証や電話番号への着信が不要であれば、旅行中だけOFFにできます。
ただし、銀行やクレジットカードなどの認証が必要になる可能性を考えて判断しましょう。
日本eSIMを削除すると主回線も消えますか?
日本eSIMと主回線は別の回線です。
日本eSIMだけを正しく選択して削除すれば、主回線は通常そのまま残ります。 削除前に回線名を必ず確認してください。
その他の疑問は、eSIMのよくある質問をご覧ください。
まとめ|主回線はSMS用、日本eSIMはデータ通信用に設定しよう
デュアルSIM対応スマートフォンなら、日本旅行中も主回線と日本eSIMを同時に利用できます。
主回線を電話番号やSMS認証のために維持し、Googleマップ、SNS、メッセージなどのインターネット通信には日本eSIMを使う方法が便利です。
安全に利用するため、次の設定を確認してください。
- 主回線と日本eSIMをONにする
- モバイルデータ通信に日本eSIMを選択する
- 主回線のデータローミングをOFFにする
- 日本eSIMのローミングは商品案内に従って設定する
- モバイルデータの自動切り替えをOFFにする
- 主回線の電話・SMS料金を確認する
SMSや電話番号が必要ない場合は、主回線をOFFにすると、意図しない海外ローミングをさらに防ぎやすくなります。
日本eSIMの料金や利用日数は、日本eSIMの商品・料金プランから確認できます。
容量やプランの選び方については、日本eSIM料金・プラン比較も参考にしてください。